やっときた | INTRA DIALOGUE

やっときた

やっと明日だ。

東大待たせすぎ。

もう冬も終わりを迎えようとしている。


9月のまだ汗ばむ時期に1次試験にパスし,既に半年近く経った。


その間にどれだけそれまで信じきっていた研究に対する認識が揺さぶられ,

また,自分の社会的な価値を問い続けたか。 決して楽な道では無かった。


自分に下される避けようの無い評価に圧迫されて,

論文の一字一字を書くのに手が震えたし,

例え論文を書き上げて博士課程に上がったとしても,

そこは出口の無い長い闇の入り口にしか思えなかった。


何十回となく何か理由をつけて逃げ出そうともしたけど,

それでも,何とか今日という日を迎えここに立っていられている。


未だにどの道を行くのが自分にとって最善の選択なのか答えは出てい無いけど,

少なくとも今日ここに立っていることに間違いは無かったことだけは確信できる。


きっと未来は常に不可知なのもので,通り過ぎて初めて確信に変わっていくんだろう。

一つ一つの選択がどのような出来事を引き起こそうとも,

それを有意味なものとして受け入れることができる。

それこそが人間が生きていく為の力なんだろう。

そしてそれは,僕の中にも同じように備わっている。


心理学に費やした6年は,今振り返れば長かったような短かったような。

でも,思えばずっと夢中だった。

僕の人生の中で一番努力した掛け替えの無い時間であったことに疑いは無い。

この学問を選んだことに間違いはなかった。

これもきっと,意味を見出す人間の強さ。


さあ,一歩前に踏み出す為に,

ずっとずっと擽ってた思いに明確な色を与える為に,

明日,言い残すことの無いように。