INTRA DIALOGUE -15ページ目

資格問題に見る相対化現象

なぜ,心理学における臨床系の院生が,
自分の将来の生活を顧みずに臨床家を目指すことが可能なのか考えてみると,
その一因として,
「困難を共にし,自分らしいあり方で社会貢献を果たそうとする」,
といった理念を共有する院生同士での間で
まさに心理的に互いに支えあう,
自助的なコミュニティが生まれているということを指摘できると思います。

これは何も院生に限らず,心理臨床界全体に見られる現象だと思います。

ところが,もし今後,医療心理師ができ,
医療領域の心理士のみが常勤を得て,
教育領域が変わらずに非常勤のままという状態が生まれるとすると,
皆が平等に苦労していることで釣り合っていた心理臨床界のバランスが,
優遇される医療系と,相変わらず非常勤のままである教育系といった,
二極化された構造へとシフトしていくと考えられます。

このような,バランスの崩壊によって,
これまで,厳しいながらも,
「皆苦労しながら頑張ってるから,私も頑張ろう」,
といった心理的作用を生み出すような,
心理臨床界の自助的なコミュニティの機能が薄れることになると考えられます。

これによって,特に将来的にも立場に変化が生じずらい無い,
教育系の臨床家側に多くバーンアウトが生じると考えられます。

しかし,ここでもう一度冷静に考えてみなけらばならないと思います。

心理職者の多くは,常勤になれないことを覚悟で,
自分のやるべき仕事を貫くことにアイデンティティを見出し,
ここまでやってきたのだと思います。

その点から言えば,医療心理師が出来た後も,
実際に行う仕事は以前と同じであるし,
教育系の常勤職を目指すことにも変化は無いと思います。

社会構造における相対化とは恐ろしい物で,
一方の立場が優遇されると,もう一方の立場は実は変わっていないのに,
非常に下降したかのように知覚されてしまいます。

しかし,心理学を専門としてきたからこそ,
そのからくりを冷静に見抜いて,
自分のやるべき仕事,クライアントのこと,
全てにおいて,初心に立ち返ってみれば,
自分の進む道は何も変わっていないことを自覚する必要があるのではないでしょうか。

エンディングノート

さきほどNHKで,
エンディングノートいうものの特集がやっておりました。

最近あまりに忙しいので,
テレビは19:00~20:00の夕飯の間くらいしか見ないんですが,
その時間帯のNHKの特集なかなか面白いんですよね。
ブログ始めたのも,
その時間の特集として取り上げられていたものを見たからです。

さて,エンディングノートですが,
このエンディングとは,人生のエンディングであり,
まさしく最後を迎えるに際して書き込む為のノートです。

エンディングノートには,
死に臨む者が,自分の財産や,自分の終末医療に対する要望,
さらに,自分自身の人生,家族へ伝えたいこと,
といったような様々項目の欄が用意されているようです。

僕は,このエンディングノートを書くという行為のメカニズムに,
非常に興味を惹かれました。

死に臨む人の「未来」が,
まさにそこに立ち現れてくると思われるからです。

人は自己の存在を自分の死より先に置くことができません。
しかし,それでもなお,人はその先の未来に言及します。
エンディングノートにおいては,それはしばしば,
家族の存在を媒介として生じます。

不思議ですね,
日本人の大半は宗教を持っていません。
魂は死後も永続することなどなく,
まさに,自己は死と共に消滅するはずです。
しかし,なお,残された家族を介して未来を想像することが出来る。
そして,未来の家族を気遣うことが出来る。

ここで確かに言えること,
それは,自己は他者と共にあるということです。
つまり,自己は他者との関係性の総体として描かれるべきだということです。
このことによって,自己は個として決して成り立ちえず,
時間を越え,空間を越え,無数の他者との関係性の総体として,
いまここに立ち現れてきます。

私たち人間の存在は,
無数の関係性を含みこんだ時空間,
すなわち世界そのものだったのです。

飽和状態

やっとさっき,学会のポスターのレジメがまとまりました。
ここ数日は,修論の中間報告のレジメとポスターのレジメを並行して
作っていたので,もう既に頭が飽和状態です。

僕の専門は理論系に近い分野なので,
非常に厳しく自己批判しながら論理を立てなければなりません。
自分で自分を叩いていくわけですから,
もうかなり精神的に衰弱します。
こんなに認識論や方法論で悩んでる心理学徒は,
同年代ではあまりいないんじゃないでしょうか。

まあ,でも,この辺りは大半の心理学者が苦手とする部分あると思うので,
僕はこの点で自分を売りたいと考えています。

優秀な心理学者は概して,理論に非常にも強い関心を持っているように思えます。
もちろん実践もですが。
要は理論と実践のバランスが良いことが重要なんです。
そんな研究者を目指したいと思います。

さーて,明日もまた調査だ。てか,もう今日か。
ほんと忙しい。


バンドのその後

実は,三月の頭のスタジオで,他のバンドをやりたいという理由で,
ベース担当のメンバーが抜けました。

僕は,月一の同窓会気分でバンドを続けていたので,
抜けるという話を聞いたときは驚きました。
何かあまりにも集まるのが当たり前になっていたので。
まあでも,向上心を持ってやっていこうとしているんだから,
良いことなんだと思います。

これからはバンドは三人編成になり,
ひとまずギター二人,ベース一人でやっていこうかと思っています。
最近ドラムに飽きていたことと,
歌を重視した曲をやりたいということで,ひとまずこの編成でやります。
ドラムほしくなったらまた考えます。

これまでは,コピーをやってたんですけど,
これからは,以前のようにオリジナルを作っていこうということになりました。
一応,メンバー三人とも作曲できるので,いつか曲がたまったら,
どこかで発表できるようにしたいと思っています。

僕らのバンドも,抜けたメンバーもお互い頑張っていきたいと思います。

ひとまず,久しぶりに二曲作ってみました。
その中の一曲が次の曲です。
スローな曲です。
コード譜ですが,音楽やってる人なら雰囲気は伝わると思います。
詞とコードがずれちゃってますが,想像して弾いてみてください。


dandelion

|Cadd9 |G6 |A7sus4 |Am7 |Cadd9 |G6 |A7sus4 |Am7 |

Cadd9       G6            A7sus4     Am7
窓から流れる景色は 変わらずいつものリズムで 少しの退屈と 幾らかの安心が
Cadd9          G6        A7sus4      Am7
混じり合ってるホームで 急行待ちの人達が 目も合わせないで 時計眺めてる
FM7   Fm7   Cadd9 C7 FM7   G
ボクは ここにいるよ・・・ uh  キミの 近くに・・・

Cadd9             G6          A7sus4    Am7
アスファルトがひび割れてる その隙間から空を仰いだ キミを見つけて ちょっとはにかんだ
Cadd9      G6         A7sus4       Am7
幼い頃のボク達が 見上げた空の高さを 今でも変わらずに キミは見てるのだろう
FM7  Fm7   Cadd9  C7   FM7 Gsus4  G
ボクは ここにいるよ・・・ uh  キミの 近くにいるよ・・・
Cadd9       G6         A7sus4    Am7
あの日見上げた空と 今いるこの場所が あまりに 遠く 離れてしまっていても
Cadd9       G6      A7sus4    Am7
ただ手を伸ばして 風に身をまかせば きっと いつか あの日のように・・・

|Cadd9 |G6 |A7sus4 |Am7 |Cadd9 |G6 |A7sus4 |Am7  |

Cadd9       G6           A7sus4     Am7
柔らかな春の匂いと 溶け合えない排気ガスが どこか似てるね キミの居場所に
Cadd9        G6           A7sus4      Am7
人工的な手触りと 朽ち果てた落ち葉の温もりが 不思議と今はただ 懐かしくなるよ
FM7  Fm7   Cadd9  C7   FM7 Gsus4  G
ボクは ここにいるよ・・・ uh  キミの 近くにいるよ・・・
Cadd9        G6           A7sus4    Am7
あの日誓ったものが 繰り返される日々に 擦り切れ 形 変えてしまっていっても
Cadd9       G6      A7sus4   Am7
ただ手を伸ばして キミを空にかざせば 綿毛 風に 乗って飛んだ・・・

Cadd9           G6            A7sus4        Am7
キミの行き場所はどこだい? ボクらはまた会えるかい? ボクはここだよ・・・ ボクはここだよ・・・
Cadd9        G6            A7sus4       Am7
心配ならいらないだろ ボクらはきっと会えるから だからそのときまで 強く 強く・・・
Cadd9       G6         A7sus4    Am7
あの日見上げた空と 今いるこの場所が あまりに 遠く 離れてしまっていても
Cadd9       G6      A7sus4    Am7
ただ手を伸ばして 風に身をまかせば きっと いつか あの日のように・・・

Cadd9       G6            A7sus4    Cadd9
窓から流れる景色は 変わらずいつものリズムで・・・ でもどこか違ってた・・・

郵政民営化

郵政絡みでひどい目にあいました。

一ヶ月ほど前に,Amazonで古本を購入しました。

Amazonの古本のシステムは,
Amazon自体が古本売買を行っているわけでは無く,
古本を売りたい人が出品し,Amazonがそれを仲介して,
売買が成立する形になっています。
詰まるところ,一般人同士が売買をするわけです。

いつも通り,Amazonで古本を購入し,
先方から,本を郵送する手続きを済ませたというメールを頂き,
到着を待っておりました。
しかし,一向に本は届かないのです。

仕方が無く,郵便局に問い合わせたところ,
本はどこかで紛失し,発見できないとの説明を受けました。
紛失に対しては,何の保障も何も無いそうです。
ちょっと酷いですよね。
古本の場合Amazonも売買の仲介のみなので,
一般人二人,ただ泣き寝入りです。

売買の先方が非常に親切な方で,
代金を全額返金してくださったのですが,
先方は,本だけでなく郵送料と手間まで取られて終わりです。

郵政何とかしてください,
こんな制度じゃパクリ放題じゃないですか。